天皇陛下「愛子を“天皇”にするのはちょっと待ってもらえませんか?」 驚愕の本心



文/宮本タケロウ

皇位継承の議論

コロナウイルスの感染拡大とともに立皇嗣の礼も延期され、皇位継承の議論も先送りになっている状況です。政府は「悠仁さまへの皇位継承を念頭に、女性宮家も創設することで皇族の減少を防ぐこと」を既定路線として進めようとしていると伝えられており、これに対して、一部の国民から以下のような声が上がっています。

  • 小室さんと結婚した眞子さまが宮家を作るのに反対(小室圭さんが皇族となる懸念)
  • 今上陛下には愛子さまがいらっしゃるのに、愛子さまが天皇になれないのは女性差別だ
  • 女性宮家は必要ない。秋篠宮家は悠仁さま継ぎ、天皇には愛子さまが即位すべきだ

この他にも様々な声がありますが、ざっと概観すると以上のような意見に集約されることでしょう。こうした国民の一部の声を一言で換言すると、

天皇陛下に子供がいるのに、女の子だからという理由で天皇を継げないのはおかしい

という主張に尽きるでしょう。

確かに、一般的な庶民感覚からすると、一家に女の子しかいなければその女の子が家産を継ぐのは当然ですし、お婿さんをもらって娘夫婦が家を継ぐというのはごく当然のように行われていることです。(もっとも、「娘が他家に嫁に行き、兄に代わって弟一家が家を継ぐ」というパターンも当然にあることですが)。

こうした”庶民感覚”を前提に考えると、確かに「愛子さまを天皇に!」の主張にも一理はありますので、感覚的には賛同できる人の方が多いでしょう。



天皇陛下と愛子さまはどうお考えなのか?

しかしながら、国民の一部に多い「愛子さまを天皇に!」の声には一つ欠落している要素があるのも事実です。

それは、「愛子さまご自身どう考えているのか」「両陛下はどう考えているのか」という問題です。

この点について、ベテラン皇室ジャーナリストのI氏に話を聞きました。

「近年かまびすしい『愛子さまを天皇に!』の声ですが、唯一それが現実味を帯びた時がありました。それが2005年の小泉政権下でなされた『皇室典範に関する有識者会議』です」(皇室ジャーナリストI氏)

小泉政権下では、1965年に秋篠宮さまが誕生して以来、皇室に40年間男子が誕生せず、9人連続で女子が生まれた事情を踏まえ、男系男子に限るとした皇室典範を女系容認に変更する方針で有識者会議が開かれ(水面下ではすでに90年代から女系容認の研究がなされていたと言われる)、「女系容認をするべきだ」という報告書が提出されたが、翌2006年に紀子さまの懐妊が報道されたことで様子見となり、同年9月に悠仁さまがお生まれになったことで女系容認案は完全にお蔵入りとなった。

「この時(2005年)に、実は驚くべき話を耳にしたんです。有識者会議が『女性・女系天皇容認』で報告書を作成しようとしていたその時、なんでも皇太子殿下が『ちょっと待ってください』との意向を示されたということだったんです。あまりに意外な話に耳を疑いました。だって、当時は官僚も政治家もみんなが女の子しか生まれない皇室のため、愛子さまが生まれた皇太子家のために突破口を開こうと七転八倒していたさなかだったんですから」(同上)

天皇陛下が女系容認案に「ちょっと待ってください」と仰った… これは驚くべき話です。



なぜ天皇陛下は「愛子天皇」に反対なのか

I氏は「これは内廷の方々の家族間の機微もよく知り得る人物から直接聞いた話です」として、こう続けました。

「陛下(当時皇太子)の『待ってください』発言がなにを意味するのかは不明ですが、『待ってください』発言が有識者会議に届いた形跡はありませんでした。おそらく上皇陛下(当時天皇)が有識者会議に伝えるのを認めずに内内の話だけで終わったのではないかということです。当時は故・寛仁親王が『女系容認は反対』と明言されて物議を醸していた時期です。れっきとした当事者である皇太子まで論争に加わることを上皇陛下は恐れたのではないでしょうか」(同上)

にわかには信じがたい話ですが、天皇陛下が「愛子さまの天皇即位」に反対していたのだとしたらそれはどうしてでしょうか。

「今となっては理由は不明です。ただ、当時、雅子さまは幼い愛子さまの養育で迷い悩んでいたと聞きます。愛子さまに天皇と言う厳しい人生を早々と強いることに不安と憂慮を抱いたのかもしれません。また、雅子さまのご病気のこともあるでしょう。愛子さまが将来の天皇となると、雅子さまが子育てに抱くストレスとプレッシャーは想像を絶するものになります。『秋篠宮家に第三子が生まれる可能性もあるのだから時期尚早だ』と陛下がお思いになった、ということではないでしょうか?」(同上)

現在の天皇陛下は浩宮時代、そして皇太子時代に次期天皇のプレッシャーと運命への覚悟を一身に背負って、お妃候補もなかなか見つからずに、非常に苦労した青年時代を過ごされたと聞きます。

陛下は愛子さまの養育に関して「愛子には一人の人間として立派に育ってほしい」と常々おっしゃっていました。

「ちょっと待ってください」の真意は今となっては藪の中ですが、I氏の言う通り、現行法で天皇にならない前提のまま18歳にまでお育ちになった愛子さまを、天皇陛下は父親として「天皇に即位してもらいたい」とはお思いになっていないのではないかと推測するほうが、確かに筋が通った話かもしれませんね。